新文明創造プロジェクト

⑨「信用創造」の限界量(後編)

過去における、

「金」「預かり証(紙幣)」の市場では、

大口の「金」の引き出し要求を受けた際、

金細工師達が互いに金庫の「金」を融通し合うことで、

要求に応え、人々からの「信用」を保っていました。

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人々に、

自分の「金」はきちんと保管されている

「信用」させておかなければ、

この『信用創造』ビジネスは成り立たないからです。

 

現在も、「現金通貨」「数字」の市場に変わってはいるものの、

原理そのものは変わっていません。

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「準備預金」である「現金通貨(銀行券+補助貨幣)」を

予め「中央銀行」に準備しておいて、

大口の「現金通貨」の引き出し要求を受けた際には、

「民間銀行」「中央銀行」の当座預金から

その「現金通貨」を引き出し、受領者に渡すことで「信用」を保っています。

 

人々に、

自分の「おカネ(銀行券)」はきちんとある、何時でも引き出せる

と思わせておくことで、

人々は安心して「銀行券」を銀行に預け入れるようになります。

これにより銀行業の『信用創造』ビジネスは成り立つのです。

 

 

もう一度整理すると、

過去の市場では、

金細工師たちが『信用創造』と「準備預金」としての「金」の融通を行い合っていましたが、

現在の市場では、その役割が分けられ、

「民間銀行」がほとんどの『信用創造』を行い、

「中央銀行」が「準備預金」としての「銀行券」を(当座預金に)保管し、

「民間銀行」に対して「銀行券」の緊急注入を行う様になっているということなのです。

 

 

 

 

次に、現在の実際の『信用創造』の限界量について説明します。

 

過去市場においても現代市場の様に、

全ての通貨(紙幣)が「負債」の性質を持ったモノとして照合してみましょう。

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過去の市場では、

「金」の総量に基づいて、

『信用創造』によって貸し出されるおカネ、

すなわち「負債」としての「預かり証」の発行量が決定されていました。

 

“預金準備率 =  「金」 ÷ 市場に出回る「預かり証」 ”

であり、それは10%でした。

 

 

現在の市場では、

「中央銀行」が発行する(正確には造幣局)「銀行券」(現金通貨)の量に基づき、

『信用創造』によって貸し出されるおカネ、

すなわち「負債」としての「数字」が口座(コンピュータ)上で

いくら発行できるかを決定しています。

 

 

「預金準備率」は、国によって様々であり、

日本であれば0.051.3%です。

繰り返しになりますが、1%の場合、

「準備預金」の99倍ものお金(数字)を『信用創造』によって創りだすことができるということです。

 

そして現在の日本のマネーサプライ(貨幣供給量)は、
「現金通貨」の約20倍存在し、
「現金通貨」「数字」の比率はおよそ1:19となっています。

これは、実際に取引される際に用いられている「現金通貨」の量が、
通貨全体のわずか5%ほどだということを示しています。

したがって、通貨全体の95%のお金は、
「数字」として、世の中を回っているということなのです。

 

 

また、
イギリス・カナダ・スウェーデンにおける「預金準備率」は0です。
これは、「準備預金」がなくても「中央銀行」の指示の範囲で
無限に『信用創造』し、お金を貸し出すことができるようになっている
ということを意味しています。

それだけ世界のほとんどの取引・決済が、
「数字」でやり取りされているという事を示しているのです。

 

 

本来、 『信用創造』の限界量は、

マネタリーベースである現金通貨(準備預金)に縛られるモノですが、

現在市場においては、

その「準備預金」となる「銀行券」(現金通貨)はいくらでも創りだせるので、

実質的に言えば、“貸し出せる量に限界がない

つまり、縛りが無いという事なのです。

 

もはや「預金準備率」が何%であるかはもうほとんど関係がなく、
『信用創造』に対する縛りは無く、
いくらでもお金を”無”から創造することが出来てしまうという事なのです。

 

マネーサプライ(貨幣供給量)が増加して、

人々の「現金通貨」の引き出し量が増えたとしても、

またそれに応じて新たに印刷・造幣を行うことで対応でき、

一時的に貨幣供給量が増えても、

借金の返済に伴い貨幣供給量は自然に減少するので問題無いとされているのです。

 

 

 

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